京都工芸繊維大学 佐々木研究室 〒606-8585 京都市左京区松ヶ崎橋上町
京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科
造形工学部門(東2号館561東研究室)
ホーム 研究室について 研究室フォーラム 研究室ギャラリー 研究室メンバー リンク集
ようこそ佐々木まちづくり研究室へ
佐々木まちづくり研究室

京都工芸繊維大学大学院
造形工学部門
建築計画・まちづくり研究室

Archi-PUD Forum
"Architectural Planning/
Urban Design "
Research Group

メール:asasaki@kit.ac.jp

おすすめニュース
ようこそ佐々木まちづくり研究室へ
■ 京都工繊大・佐々木まちづくり研究室  「三条通」のにぎわい演出カフェやイベントで集客
学生と商店主ら15人が、三条通沿いの商店や民家の模型を囲んで、延々と論議を繰り返す。京都市中京区の染料店の一室。6月中旬。学生は、京都工芸繊維大学の「佐々木まちづくり研究室」の生徒たちだ。論議のテーマは「祇園祭の観光客をいかに三条通に呼び込むか」。研究室を率いる工芸科学研究科講師の佐々木厚司さん(建築・都市環境)は「もてなしの場をあちこちに設けたい。そうすれば自然と人が集まってくる」と呼びかける。

同研究室の学生たちは三条通をまちづくり研究の対象としてとらえ、フィールドワークを展開。これまでにも空き店舗を活用、住民とともにカフェ、染め体験ショップなどを共同経営してきた。2002年には学生たちでオリジナルのいすを製作して通りに並べ、今では、にぎわいを演出するのに欠かせなくなっている。
模型を前に三条通の活性化について学生や商店主らと熱っぽく語り合う

模型を前に三条通の活性化について学生や商店主らと熱っぽく語り合う
毎年、祇園祭の7月14〜16日に三条通釜座で行われている人力車の上での記念写真の撮影イベントも同研究室の発案だ。将来はカフェを経営しながら、まちづくりにかかわりたいという研究室メンバー福森一世さん(23)は「三条通はいろんな可能性を秘めた所」と魅力を語る。現在はあんどんで町中を照らす新企画も提案中だ。

◇  ◇

佐々木さんは1982年に同大学大学院を卒業。93年に研究室を開講した。阪神大震災を機に、強く優しいまちづくりこそ福祉の原点と考え、まちのバリアフリー(障壁なし)など「人とくらし」に根ざした地域支援の活動に目を向けるようになった。

三条通をフィールドワークにしたのは6年前。佐々木さんが議長を務めるNPO法人が、空き店舗が目立つ商店街「三専会」の活性化支援に乗り出したのがきっかけだった。

現在、研究室のメンバーは5人。月6回はキャンパス外に出て、まちづくりの実践に取り組む。「道は人をつなぐもの」。佐々木さんの考えは商店主らを動かし、活力を注ぐ。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

岐阜県庁の職員(技師)の宮崎良一さん(27)は、大学時代、佐々木まちづくり研究室に3年半在籍。三条通の300メートル以上続く通りを、紙コップとろうそくを使ってライトアップする事業などを行った。今は岐阜市内でも大みそかに似た企画を手掛けている。「三条通は今も気になって、年1、2回は立ち寄る」と言う。

今春、卒業した若山隆さん(24)は、出身地の大津市でまちづくりグループの活動を手伝う。琵琶湖南部の地域にある飲食店約60軒を取り上げたマップを発行、第2弾として美容室やエステサロンなどの店舗紹介のマップも作製中だ。「情報産業とまちづくりをつなぐ職業に就くのが夢」と語る。

商店街「三専会」の岡田稔副会長(61)は「まちづくりは『自分たちでやるもの』ということを教えられた。学生のアイデアは新鮮で、これからも一緒に企画を考え実行していきたい」と話す。

今年もまた新たなにぎわいが三条通に生まれるに違いない。
(2006年06月28日 読売新聞)
Copyright2008. Sasaki Lab. All right reserved.